人気ブログランキング | 話題のタグを見る

プレイングの話6――確定手を巡る攻防2


 さて、これまで見てきた詰めの攻防はごく短いターンに限られた出来事でした。
 カードゲームは運によるところが大きいので、なかなか詰め将棋のようにはいきません。
 確定的な一手をたぐり寄せるように、こっちか? あっちか? と手探りで進めるわけです。
 全体の流れから確定的な展開へ持って行けるとカーコマ冥利に尽きますね。

 今回は紹介するのは全10ターンの対戦です。
 こちらの勝ちがほぼ決まるのは8ターン目の相手の手を見てからですし、
 厳密に言えば確定なんてしていません。
 前回紹介した無効デュラハン破りのような展開になる稀なケースは存在しますし、
 無効ファッティに比べたら、ユルユルの一手です。

 とはいえ、魔力がある中盤よりも、魔力がない序盤、魔力を使い果たした終盤の展開の方が読みやすいことは伝わるかと思います。
 魔力残量から手を読むのは基本ですね。







 バージョンは0.44
 輸送兵が環境を席巻していた夏の出来事。
 こちらはもちろん赤緑輸送兵。
 対戦相手は探検家バクテリア。



 -----



(1~4ターン)

 対戦相手は探検家バクテリアですが、うまくデッキが掘れず、不発に終わります。
 しかしその中でもうまくやりくりして2点もライフをリードします。
 こちらのデッキタイプも輸送兵だとモロバレしてしまいました。
 巻き返しなるか?
 なかなか絶望的な状況です。



(5ターン)

 対戦相手の待機所が弱小クリーチャーで埋まっています。
 これならアルマジロに無効をつけるだけで2点を取り戻すことができそうです。

 カッパや人魚メイジなど思わぬ妨害をしてくる可能性がないでもなく、
 実際に通るのか、やや不安でしたが、無傷の無効アルマジロが手に入りました。



プレイングの話6――確定手を巡る攻防2_e0295317_15122938.png


 相手の手はバクテリア。
 魔力2を支払って魔力2を得て、バクテリア本体は墓地行き。
 これ、意味ないんじゃないか……と思った人はまだまだですね。
 当時ぼくは意味ないんじゃないかと思った人です。ごめんなさい。
 勘のいい人は蒐集王のために緑のカードを消費したんだなと察します。

 しかし、なにはともあれ、無効アルマジロと怪火バーンがそろいました。
 これで逆転も見えてきたので、ライフ差をひとつ縮めただけですが、気持ちの上では詰めにかかっています。



(6ターン)

 相手のデッキタイプが基本的に青単であると分かった以上、クリーチャーを強化するカードには乏しいはずです。
 それならアルマジロを補助する必要はありません。
 唯一、人魚メイジが怖いのですが、ここで人魚メイジというギャンブルを仕掛ける必然性はないはずです。
 サメを打ってくるメリットもありません。
 となれば朱雀、マジシャンのために魔力が欲しいので、ドルイドを使いました。


プレイングの話6――確定手を巡る攻防2_e0295317_15144569.png

 漁師でレベル4以上を引いているはずだし、オロチでもでてくるかなというのがこちらの予想だったのですが、
 巨大アンコウでした。これはこれで苦しい展開。森神をとられてしまいます。



(7ターン)

 ここでクジラを恐れていたらカードコマンダーはできません。
 バレバレだろうと朱雀です。


プレイングの話6――確定手を巡る攻防2_e0295317_15165621.png


 相手は無効アンコウで朱雀を乗り切り、1点。
 代償として魔力がなくなります。

 魔力がなくなるとカードの選択肢が限られてしまいます。
 それでも森神を打ったということは、サメやクジラを持っていなさそうですね。



(8ターン)

 ここから先、こちらにできることは然るべきタイミングでマジシャンをうつぐらい。
 そんな手札です。
 しかもそのマジシャンを巨大アンコウで見られてしまっています。

 魔力を溜めてシーサーペントなんてありそうですね。

 バウンスおよびHP5に備えて魔力をためておくことにしました。

プレイングの話6――確定手を巡る攻防2_e0295317_15193333.png


 しかし相手の手は蒐集王でした。
 4コス以内で朱雀を除去するためのカードとなるとソーサラーがまず思いつきます。
 きっとソーサラーです。


 もしかするとシーサーを持っていて、なおかつ蒐集王にしたのかもしれませんね。
 シーサーで朱雀をバウンスしても
 朱雀を再度打つ魔力がたまってしまいますし、
 そもそもウィザードで不動がついたらもはや手遅れ、
 それなら不動朱雀を屠れる死神を視野に入れた蒐集王で……と考えたのかもしれません。


(9ターン)

 ソーサラーで朱雀が退場することを見越してマジシャン。



(10ターン)

 サメかカッパが濃厚ですが、天狗はどちらにも通ります。


プレイングの話6――確定手を巡る攻防2_e0295317_15225659.png


 ----- 補足 -----

 どこかで雪女をはさまれるだけで確定だと思われていた手も確定ではなくなりますが、
 見ていないカードを警戒していては何もできません。

 7ターン目にクジラをうたれていたらそれだけで負けていました。
 森神をとられた直後に森神の可能性を無視してクジラスルー敢行はちょっとできないですよね。
 そもそも相手が森神をとったのはそれ以外に朱雀への返し手がなかったからだと考えることもできてしまい、
 無効アンコウが完成してしまうとそれもまた詰みの状況です。
 朱雀を打つことを強いられているんだ!!!

 漁師で引いてきたカードは何だったのか、気にかかります。



 8ターン目に魔力をためてますが、ためない展開としては輸送兵でデッキ残14枚から上10枚を見て1枚差しの飛び火を待機所に出したり、マジシャンでつないでからケルベ戦場送りがあります。
 どっちにしろサメに弱い。イニなし赤緑の惨めさよ……。



 9ターン目、相手がマジシャンを予見してすかしてくる性格をしているか、
 それとも基本的にそういったすかしをしない性格かという人読みの要素もやや混じっています。
 着実なプレイイングをするロジカルな方だと分かっていたのは大きかったです。
 感性派の人はここですかしてくるからタチが悪い……

 あと、輸送兵メタでウミガメ多め、早い展開を想定してクジラよりサメ多め、怪火を狙えるマダム、オロチ多めといった偏りがあったのかもしれません。そこまで考え出すと答えは闇の中……




by cardfan | 2014-12-06 15:39 | プレイング


<< プレイングの話7――思考誘導1 ( ФωФ)さんからの贈り物 ... >>