【読み】
辞書で引くと「現在の情勢から将来どうなるかを推測し、判断すること」とあります。 読みは推測であり、外れることもあります。 しかし何らかの妥当な判断基準があるわけですね。 その判断基準が正しければ一度や二度、読みを外したところで問題ありません。 マイナーな補助である黒の書が予想できずに負けてもそれは仕方のないことです。読みの技量とはあまり関係ありません。 青緑二色構成の女海賊の補助にシャーマン(手札は三色)も極めて読みづらいところです。それよりは他の警戒すべきカード(狩人、アーチャー、マダムなど)があります。 長期的に勝とうと思えば狭い読みよりも広い読みを選びます。言い換えると、狭い読みを捨てるのが読みの基本原則です。 ●魔力読み カードコマンダーは魔力を支払ってカードをプレイします。 魔力の総量から使われるカードを推測するのは誰もがしていることです。 たとえば、緑をみれば森神を当然警戒しますが、それが使われるのは魔力が6以上たまった後半戦ですね。森神を使う対象としてふさわしいクリーチャーが用意されているかどうかも判断材料になります。 魔力読みがもっとも力を発揮するのは序盤戦です。 優秀な補助はたいていが魔力3以上を必要とします。 翼竜、ツタ、カッパなどの速度調節系や炎の魔女やサラマンダーといった火力、狩人や天狗といった攻撃力を減少させるカードが活躍する場面です。 魔力が4にもなるともう読み切れません。首長竜やサイクロプス、あるいは無理をして打ってくるマジシャン。補助ではなくカウンゴや苔男のような強いクリーチャーを出してくるかもしれません。 それゆえに魔力が3あるかどうかで戦場での有利不利が明確に分かれます。 海賊デッキなんてそのサンプルに申し分ないでしょう。 初手の女海賊を見れば、誰もがまず海賊デッキを警戒します。 魔力残量は3で、翼竜もあればサラマンダーもある。イニがあればサメを打ってくるかもしれない。 どうにも読み切れず、様子を見てみると……サラマンダーで誤爆しやがった! ラッキー……なんてこともありますね。 サラマンダーで誤爆したなら、次のターン、魔力は2しかありません。 魔力2で効果的な補助は限られています。どちらかといえば汎用性能よりハマれば強い尖った性能のカードが目立ちます。レベル1にはめっぽう強いウミガメ、たまに強烈に刺さるゴブリンメイジ、先攻持ちをアシストする火竜の首など。 海賊デッキではサラマンダーを補助するための2コスなんてないようなものです。 たいていのデッキは魔力2のときは息継ぎをします。この機を探り合い、奪い合うのが序盤戦の肝であり、だからこそ、魔力の枯渇した隙をつくらないようなプレイングが求められます。(あらぶるKはときどきこの辺りを考えず雑なプレイをして自己嫌悪する下級プレイヤーです……orz) こういったプレイングは初手を眺めながら考えるものです。 事故気味の初手のためデッキ本来の強い動きができないときこそ考えどころです。 ●流れを読む 運気の流れではありません。 状況や展開をよく観察すれば見えてくるものがありますよね。 また海賊デッキを例にあげてみましょう。 初手女海賊からイニ有りのサメが補助に使われたとしたら、次のターン、海賊デッキの使い手は何をするでしょうか。 サメはイニ有り時に強さを発揮しますが、初っぱなの補助には使われにくいものです。 なぜなら攻撃力3、HP4というステータスは立派な中堅クリーチャーのサイズだからです。 実際、女海賊は無補助ではサメに勝てません。 こんな優秀なステータスのクリーチャーを与えてしまうのですから、何かしら考えてサメを使っているはず……と予想されます。 魔力残量2で女海賊がサメに勝つための補助……となると海賊船長で勝利効果を発動させて船と入れ替える戦術が予想できますよね。 こういった強い動きはパターン化されているので経験豊かなプレイヤーほど先の展開を察してうまく立ち回るものです。 よく経験を積むようにとしかいいようがありません。 この読みを利用して思考を誘導する戦術もありますが、今回は割愛します。 ●構築読み 対戦相手のデッキタイプを類推することは誰しも行っていることでしょう。 そのときアタッカーや補助の枚数も考えているはずです。 各カードには妥当な枚数があります。 何のシナジーもなしにカオドラ3枚いれたりしませんよね。サモナーや混沌とセットになっているはずです。 アーチャーやマジシャンのような強力な補助は、そうドカドカと積み込めません。初手デスマスクで墓地に落としたなら、デッキにあと何枚眠っているか……そういった予想を立てるとその後の展開で優位に立てるはずです。 地獄蝶幽霊を見たなら死神もデッキに入っているだろうと予想がつきますね。 さてその死神は何枚なのでしょうか。 1枚かもしれません。 でも3枚かもしれません。 魔力が有り余っているならマジシャンも怖い。デュラハンも怖い。1枚か3枚かどころの話ではなくなってきます。 悩ましい問題です。 答えはありません。 しかし死神を打って手札を全損した直後ならどうでしょうか。 2枚目の死神をむやみに恐れるよりは他のカードを警戒しますよね。 もう読みの問題ではなくなっています。 見えないものを恐れていても仕方がありません。 見えないものを恐れてはなりません。 しかし見えていないからこそ怖いカードもあります。 青にデッキにマダムが入っていないはずがありません。 むしろ1枚使われた後の方が、もうマダムはないだろうと安心できます。2枚目があったらご愁傷様ですね。 構築読みは構築経験豊かなプレイヤーほど得意とするところではありますが、このとき対戦相手の構築レベルを見抜くスキルも要求されます。 初心者は翼竜を3枚入れ、 中級者は2枚入れ、 上級者は…… といったふうにプレイヤーの構築の熟練度で妥当と考える枚数が違ってきます。 さらには構築の癖(偏り)やロマン要素まで予想しなければなりません。 「先攻クリーチャーがやけに多い赤青……まさか人魚メイジ3枚積みとか……」 ありますよね、そういう読み。 「まだ一枚もみてないけど、これリッチデッキっぽくない? 定石ではないけど次のターンあえてリッチ使ってくる雰囲気じゃない?」 みたいなシーン、ありますよね。 ここにデッキタイプまで加味して予想を立てなければならないので、読みを的中させるのはなまなかなことではありません。 構築読みはあくまで参考程度にするものです。 ●ヒト読み プレイヤーごとのプレイングの癖、構築の癖を覚えて次の手を予想するのがヒト読みです。 そこまでするものなのか、という意見を持つヒトもいるかもしれません。 しかし一時間もレートロビーに潜れば同じプレイヤーと戦うことになるのは道理です。同じプレイヤー、同じデッキと対戦するのにその情報を活用しないほうが不自然ではありませんか? 最近、こんなことがありました。 三色デッキで赤緑変異体遅延を基本構成とするデッキと対戦したときです。 変異体のせいで遅延され、魔力をためられてしまったものの、戦局は僕の方が有利でした。デッキ枚数も勝っているため、このままいけばデッキが切れるのは相手の方…… 次の一手は仙人か、アーチャーか、マジシャンか、朱雀か、どれだろう…… そんなときプレイされたのがイカ…… 三色目は青でしたテヘペロ 読めるかっ! 負けてしまいました。 序盤にランプの精を見ていたので気づくべきだったのかもしれません。 しかし負けたからといって問題はありません。 その三色変異体遅延デッキと再戦するときはきっと有利に戦えるはずだからです。遅延デッキということもあって手の内はほぼすべて把握できたわけですから。 これで次はヒト読みができるわけです。 僕もデッキに偏りを持たせるほうです。 それゆえに読みづらい動きをすることもあります。 アークさんと遭遇したとき、僕の新しいデッキが勝ちます。 しかし二戦目、三戦目となると………… アークさんが勝ちます。 そして僕にとってはお馴染みの台詞が送られてきます。 「そのデッキは知ってしまったから……」 「そのデッキは知っています」 「それは一度見てしまいましたからね……」 orz 熟練したプレイヤーであっても、初めての対戦相手と初めてのデッキは読み切れるものではありません。 引きが悪かったわけでもないはずのランカー相手にあっけなく勝ててしまったなんてことを体験した人もいるでしょう。 しかし怖いのは二度目以降の対戦です。熟練したプレイヤーは同じところで躓きません。あなたがまったく別の強いデッキに辿り着く前に複数回の勝利を収め、ランキングの上位に食い込んで保守体勢に入ってしまうのです。一回勝って見下げている場合ではありません。二度、三度と勝利、妨害しないことにはランキング上位に逃げ込まれてしまうのです!!!(上位に逃げ込むっておかしな表現だがw) 以上です。 ----- 今回は下書きしていたものを破棄し、一から書き直しました。 下書きを読み返すとお粗末すぎて…… 記事のストックなんてないも同然やorz ちなみに、いくら読めても、それに対応できるカードと魔力がないことには話になりません。 ゆえに読みは構築に左右されますし、ターンごとに瞬間的に行うものではなく、全体の流れを総括して行うものでもあります。 ヌードルタイプのクマを使っているときに雑魚カード(ドルイド、ラッパ妖精、妖精、ニワトリ、ピクシー)しかなくて負けたことがあります。 雑魚カードを駆使して、相手の動きをすべて読み切って、4-1までもっていったんですよ、 それなのにその後も雑魚カードしか引けずに4タテとられたんです。 最後に引いたカードはヌーでした。 読みよりデッキです。構築なんです(力説) と、読みの技量に乏しいプレイヤーが申しておりますorz
by cardfan
| 2014-10-31 09:14
| プレイング
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